どさんこカメラ

北海道各地で撮った写真を掲載します。

汗だくになりながら北海道博物館へ行ってみた。

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2015年に開館した「北海道博物館」に行ってきた。

以前あった「北海道開拓記念館」と「道立アイヌ民族文化研究センター」が統合された施設。

「森のちゃれんが」という愛称で親しまれて欲しいようだけど、この呼び方はあんまり浸透していない。

 

 

◆中はこんな感じ。

ロビーでマンモスがお出迎え。

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上からもパシャㇼ。とても大きい。

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先に印象を述べると、

展示が充実しており、歴史関係に興味がある人なら2時間あっても足りない。

 子供が遊んで学べる展示もあるので、子供が来ても楽しい(と思う。子供じゃないからわからないけど)

 

では、1階から順を追って紹介。

 

1階

北海道120万年史

マンモスやナウマンゾウが活躍していた時代の展示。

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あると嬉しい「触れる展示」が充実している。

やっぱ触りたいですよね、なんでも。

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触って持ち上げられる展示。左がクジラ、右がカイギュウの化石。

カイギュウの化石はめちゃ重い。

カイギュウというのは、今のジュゴンみたいな姿の生き物。カイギュウは体長が9mもあったそうだ。この骨の大きさで9m、納得。

こんなに大きな生き物が北海道にはうようよしていた。

 

 

こちらは触れるマンモスの歯。

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北海道ではマンモスの化石がけっこう発掘されている。f:id:tamayoshi:20170725212156j:plain

 

 

次、「クマの木製置物」

クオリティーの高さに衝撃を受けたのが、コレ。

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この優し気な目、木の形を活かした鼻先と口、曲線的なフォルム。

1000年以上前に作られたとは思えないクマさん。

これが作られたオホーツク文化は紀元400年~900年頃の時代。本州では奈良、平安時代に当たる。

 

歴史に興味がある方は知っていると思うが、北海道には弥生文化というものがない。

大雑把に言うと、

本州は

縄文文化→弥生文化→古墳(→飛鳥時代)

と移行する。

ところが北海道では、

縄文文化→続縄文文化→(オホーツク文化が混じる)→擦文文化

となる。

弥生時代というのは稲作が可能になったため発展した文化だが、津軽海峡を挟んだ北海道では、気候が厳しかったこともあり、コメ作りができなかった。なので、弥生文化の北限は東北で、それより北には浸透しなかったわけだ。

そのかわり、本州で作られた鉄器は輸入されていたので、稲作よりも狩猟文化が盛んになる。これが北海道独特の続縄文文化と呼ばれる文化。

と同時に、北海道は本州だけでなく北方(北海道より北のサハリンなど)との交流が強かったので、「オホーツク文化」という北方の影響を受けた文化が誕生する。

オホーツク文化を持ち込んだ人々はヒグマ・海獣信仰をもっていたので、そういった概念はアイヌ文化にも影響したようだ。

 

オホーツク文化の出土品はどれもとても美しい。

個人的にはぜひ見てほしいエリア。

 

 

 

 

 

アイヌ文化の世界

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2階

北海道らしさの秘密

開拓開始から大正時代くらいまで。風俗や文化、北海道の産業を中心に紹介されています。

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開拓当初の札幌(平岸地区)

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わたしたちの時代へ 

昭和~近現代までの展示。ここまで来ると北海道ってくくりは関係ない気がする。

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僕の好きな八雲町の木彫りグマもいた。かわいい。

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生き物たちの北海道 

北海道に住む野生動物の紹介、現代における野生動物問題など。

子供が楽しめる展示が多い。

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 「どんぐりがころころするやつ」が楽しい。

ドングリを通して自然を学ぶ、子供向けの展示。

ハンドルを回すと、ドングリに見立てた木のボールが転がっていく仕掛け。

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 ピタゴラスイッチ的だけど、途中で電子制御されている?らしく、ドングリの行きつく先がやるたびに違う。

 

ドングリをカケスが隠したエンド。

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シマリスが持っていったエンド。

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僕もやってみたら「ヒグマに食べられてウンチになった」という結末だった。

大人が一人でやるとさみしい。

 

 ◆カフェスペース

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一応カフェというか、休憩スペースがロビーにある。

ネスカフェの提供でお送りしているやつだけど・・。

 

 

とても暑かったのでアイスカフェラテを注文。

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ドーナッツもあった。

 

◆駅からはぜひバスで

展示は大変充実していたけど、唯一難があるとしたらアクセスの悪さだ。

最寄りのJR駅は「森林公園」駅だが、駅から博物館は近いようで遠い。

最初に結論から書くと、「駅からバスかタクシーで行く」もしくは「自分の車で行く」のがおすすめ。

「駅から徒歩」という選択肢は捨てよう。

もし歩いたら博物館に着くころにはへとへとだ。

地図上で見るとJR森林公園駅からが近いけど、JR新札幌駅の方がバスに乗るなら便利かもしれない。

 

 

僕は歩いて行きました(失敗)

JR森林公園駅から歩いた時の感じ。

めちゃ暑い。坂道キツイ。

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 管理人さんに、「この駐車場を斜めに行くと近道だよ。」と教えてもらった。きっと僕の顔がへとへとだったので、声をかけてくれたに違いない。

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近道にでた。やったー。

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ここで出会った沢山の蚊を引き連れて、博物館に無事入館。疲れた。

 

博物館での所要時間は、ゆっくり見て1時間30分くらい。

帰りは足腰が限界だったのでタクシーに乗った。

タクシーのおじさん『いるんだよねえ、博物館まで歩けると思ってる観光客の人って。あそこまで結構遠いから、結局帰りはみんなタクシー乗るんだけどさ!』

・・・僕のことだ。

 

 

あと近くに「開拓の村」という別の施設もあるけど、北海道博物館と一緒に見ようと考えている方はどちらかにした方が良いかと。

ディズニーランドとディズニーシーを2時間で見ようとしているようなものだ。

 

 

北海道博物館

札幌市厚別区厚別町小野幌53-2

毎週月曜定休日

大人600円、大学生高校生300円

7月17日(道みんの日)は無料