「春だから山わさびを掘り起こそう」
と言われて、山わさびを掘りに行った。
山わさびがその場所にあるのはわかっていたけど、僕はそれを2年もほったらかしにしていた。だって収穫時期を知らなかったから。
世間一般では、山わさびというものは雪解けとともに収穫するらしい。
つまり今だ。春だ。
このイソギンチャクみたいな葉っぱが山わさび。
山わさびは根を食べるもの。根に十分栄養がいきわたり、大きくなたら葉が枯れる。
だから、葉が枯れれば収穫OKというサイン。
山わさびの掘り方
収穫方法といってもとにかく掘るしかない!
まず葉から20センチほど離れた外縁を、スコップで掘る。
葉から近すぎる場所から掘り進めると、スコップで根を切断してしまって作業がやりにくい。葉から離れた場所から掘り進めるのがコツ。
とても根が深いので、ある程度根を出したら余計な土をシャベルで落とす。
根が出てきた。
良い加減に掘ったら、あとは引っこ抜ぬく。
多少根がちぎれても、良しとしましょう。
山わさびは根で増殖するので、来年もそこから生えてくるかもしれないし。
たくさん獲れた。
食べ方と保存方法
きれいに水洗い。
ピーラーでなんとなく皮を剥く(剥かない人もいますがお好みで)
葉は虫が喰ってるので食べない(食べる人もいますがお好みで)
あとはひたすらすりおろす。
本わさびとはまた違った、ツンと爽やかな香りが漂って、ああ春らしいなあと思うのは最初のうちだけさ。
そのうち辛さで涙と鼻水だらけになる。目が・・からい。
すりおろしてから時間と共に辛味が抜けていくので、食べる直前におろすとよいです。
山わさびの食べ方
いちばん相性がいいのは肉料理。牛肉、鶏肉、豚肉、鹿肉、何でもこい。
すりおろしてそのままのせるだけ。
山わさび初心者はまず肉料理の付け合わせとして使ってみましょう。
あ、イカ刺しにもあいます。
醤油と瓶詰にして「醤油漬け」。これもおいしい。
これを白いご飯にのせると最高。
味付けに慣れが必要なのですが興味がある方は挑戦を。北海道の一般家庭では作っていることが多いです。スーパーにも既製品が売っています。
個人的に好きなのは蕎麦の薬味
めんどくさがりので、海苔、おろした山わさび、めんつゆをぶっかけて食べます。
緑のわさびより断然おいしいです。
保存方法
余った分は皮を剥かず、すりおろさずにラップにくるんで冷凍保存。
いずれにせよおいしいうちにご賞味ください。
うんちく
山わさびは、緑色の「本わさび」とは別物。
本わさびは知ってるけど「山わさび」なんて食べたことない!という人がいるかもしれない。しかし市販のワサビチューブの原材料には「山わさび」も「本わさび」も使われているので、実はみんな日常的に山わさびを結構食べていることになる。
(別名ホースラディッシュ、「西洋わさび」と書かれている)
ただ、 市販のチューブに使われる山わさびはほぼ中国産だそうだ。。
山わさびは北海道が原産地だと思われているけど、フィンランドとかそっちの寒い方から来たらしい。
北海道に持ち込まれたのは明治時代で、繁殖力が強いのでその子孫たちが勝手に自生しはじめ、それを今僕らが食べてるのだ。
北海道では山わさびの苗はホームセンターや道の駅で手に入る。世話をしなくても勝手に大きくなる手間のかからない良い奴だ。山わさび。