どさんこカメラが
「札幌でしかできない50のこと」全部行ってみたよ。
№20石のアートに迷い込む。=石山緑地
コンクリートがまだ普及していなかった時代、耐火性にも優れ、重宝された建材が石材。
かつて札幌にも採石場がたくさんあって、その跡がこの石山緑地だよ。
ここでは明治から昭和にかけて「札幌軟石」って石材が盛んに採掘されてたんだ。
大昔に支笏湖あたりで大噴火が起こって、火砕流が札幌まで流れてきたんだけど、それが固まってできたのが札幌軟石なんだって。柔らかくて切り出しやすかったらしいよ。
建物に石があまり使われなくなって、この石切り場も不要になったんだよね。それで公園になったんだ。
◇石山緑地にはアーティスティックなモニュメントが点在。「手つなぎ石」
なんか彫刻のようなアート作品のようなものがいくつか公園内にあるんだけど、
不要になって荒れ果てた採石場を公園にしようってんで、
「サンク」っていう彫刻集団が、アートの要素を取り入れた公園にしたんだって。
◇「スパイラルスプリング」
道路を挟んで反対側のエリアに行ってみる。
道路を挟んだ反対側は、むき出しの岩肌が並ぶエリア。迫力があります。
見上げるほど大きい。
ビルとか大きな人工物は見慣れちゃってるけど、石が大きいと
おおきいな!と単純に楽しくなる。
◇「ネガティブ・マウンド」遺跡のような雰囲気。
広角レンズを持ってくればよかったよねぇ・・。失敗。
公園は結構広くて、石切り場の跡だけでなく、テニスコートや広場もある。この日は謎のイベントが開催されていた。
このあたりから札幌までを結ぶ「石山通り」っていう道路があるんだけど、ここで採掘された札幌軟石を、札幌市内まで馬車で運んだ道ってことでついた名称なんだって。
石山って言うのはこのあたりの地名にもなってるんだけど、町の中にもいくつか石造りの建物が残っていたよ。
ネガティブマウンドに辿り着くまでに道に迷ってしまい、公園周辺の住宅街をかなり歩いた。古い住宅ってだいたい木造なんだけど、石山緑地周辺の古い家は石でできてるのが結構多かったんだよね。
もしかしたら札幌軟石でつくられてるのかな?歩いてるうちに、白みがかった柔らかそうな石を見ると、これ札幌軟石じゃないの?と思ってしまうようになったよね。
札幌市内には古い倉庫としてまだ残っていたり、石材の良さを活かしてカフェなんかになっているよ。札幌に現存する札幌軟石の建物を10年かけて洗い出そうという「札幌軟石発掘大作戦」なる計画もあるそうだよ。意外とディープな世界かも。おもしろいね。