中島公園の「豊平館」が耐震工事のために4年間休館していました。やっと工事も完了し、リニューアルオープンするそうです。
改修工事後。色鮮やかになりました。
豊平館はまだ日本にホテルというものが無かった時代、本格的な西洋式ホテルとして1880年(明治13)に建てられました。
明治天皇も宿泊したという国指定重要文化財であるにも関わらず、予約をすれば館内が使用できるので結婚式場としても人気。行ったことのある人も多いはず。
そんな豊平館、もともと建てられた場所は中島公園じゃなくて大通公園だったんだって。
建物本体は移転の時にそっくり中島公園に移されたんだけど、残念なことに豊平館の前にあった立派な庭は埋め立ててしまったらしい。
当初建てられた場所に、お庭の木だけがまだ残ってるっていうんで行ってみたよ。
もともと豊平館があった場所は、札幌大通りにある市民会館やNHKのあるあたり。テレビ塔のすぐ横だね。
豊平館の庭の池を埋め立てて、このあたりの建物を建てたようだよ。
で、唯一残ってるのがこの木。おおきなハルニレの木です。
テレビ塔側から撮影。たしかにおおきい。枝は大ぶりでかなりがくがくと歪んでます。
樹齢はなんと300年。
札幌市民ホールの手前にちょっとしたベンチやら木立がありますが、その中の一角にひっそりと立っていました。前からこの木の前は通っていたけど、そんな格式の高い出自とは知らなかった。
かつてはここに立派な庭が広がっていたんだね・・。
NHK側から撮影。もう少し暖かくなれば葉も生い茂る。
実はもう一本木が残されていたんだけど、20年ほど前に突然倒れたため切られてしまったらしい。残っているのはこのハルニレの樹一本だけ。
とても地味な場所で、ほんとにここなのかなと思ってたら一応碑がありました。
埋め立てられた前庭の設計指導はお雇い外国人のルイス・ベーマーさんによるもの。
こんな感じ。池を作って、庭内に小川も作られてたみたいだね。
この木はどれかな?
樹木で唯一、札幌市景観資産に指定されているんだけど、積極的な保護はされていないと聞きます。
木は生き物だからね。
これからも長生きしてね。