白老町にあるアイヌ民族博物館に行ってきたよ。
ポロト湖を囲むように、再現されたアイヌのチセ(家)、資料館などがあり、
古式舞踊も見られます。
僕はアイヌ文化施設をいくつかまわり、正直がっかりする場所も多かったのですが、この施設はおすすめです。特に古式舞踊、施設の解説は職員も力を入れてるのが伝わってきます。
まず出迎えてくれたのは、コタンコロクル(村長)の像。全長16m、でかい。
再現されたアイヌのチセ(家)は全部で5棟。
お客さんは海外からの団体客が1組いただけで、園内はちょっとさみしい。
駐車場のおじさんが、もうすぐチセでアイヌの古式舞踊が始まるよ。と教えてくれたので行ってみたよ。
チセの中は観覧席もあって結構立派。
実際のチセは広さも高さもこの半分くらいだったんだったらしい。
天井にぶら下がってる鮭は本物!
伝統舞踊「鶴の舞」。親鶴が子鶴に舞い方を教えるという内容らしい。
子守歌。早く寝ないと大きな鳥がさらいにくるよ。という内容らしい。
迫力のあるイオマンテリムセ(熊送りの踊り)。
手前にいる赤い着物のおばちゃんはすごく「ムックリ」がうまい。めちゃめちゃうまい。
ムックリっていうのは竹製のアイヌの口琴で、ゆあん、ゆおんみたいな独特な音がする楽器。
これが結構難しくて、自分でやってみると全く音が出ないんだよ。
500円で買ってきたので練習しています。
踊りを観終わって、他のチセに行くと、扉が締まっていて入れなかった。
普段は織物体験とかもできるはずなんだけど、今日はお客さんいないしね・・。
右にたくさん吊るされているのは本物の鮭。
冬の間は食べ物が少なくなるから、アイヌの集落ではこうやって外で寒干しした後、家の中の囲炉裏の上に吊るして燻製にした。いわゆる鮭トバです。
ここまで再現するのってすごいね・・。
食糧庫。アイヌ語では「プー」と呼ぶ。
これはクマの飼育用檻。
子ヒグマを人間同様に大切に育て、ある程度大きくなったらこの檻に移す。ここで飼育した後、クマ送りの儀式で神の国に還す。イオマンテというやつです。
こちらは本物のヒグマ。陸くん。
のぼりべつクマ牧場で見たヒグマよりも、体が引き締まった感じで強そう。
こちらは北海道犬。アイヌ犬とも呼びます。
この子は某有名人の娘さんなんだけど、誰だかわかる?
この方です。

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「お父さん」の娘、ゆめちゃんでした。
ソフトバンクのお父さんも北海道犬で、本名はカイ君といいます。
北海道犬はアイヌが生活を共にした犬種。
ご覧の通りがっしりした足、たくましい体が特徴です。
アイヌの男たちと狩りに同行し、いざという時はヒグマを相手に戦う勇敢な犬です。
国内に残っている頭数はあまり多くない貴重な犬。
近くには博物館も。売店にはお土産やアイヌ参考書籍が充実。
博物館はあんまり目新しい展示は無かったなあ・・。ここでの見どころはやっぱり古式舞踊。舞踊の開始時間にあわせて訪れてみることをお勧めします。
実はこのポロト湖周辺に、2020年、国立アイヌ民族博物館が建設予定となっています。
今日訪れた、現アイヌ民族博物館は、2018年3月末をめどに営業を終了するとのことです。今働いている職員さんや展示物はそのまま建設予定の国立博物館に移行されますが、中継ぎの職員教育の場として、しばらくは閉校になった元小学校で活動するとのこと。
2020年という事でオリンピックに合わせて計画は進んでいるようで、かなり大規模な工事になるようです。
当然アイヌ文化を外国人相手にわかりやすく作るんだろうから、当然、日本人にはもっとわかりやすいものになることを期待しています。