JR旭川駅です。
2010年にリニューアルし、現在の姿に。
明治31年の開業から数えて4代目の駅舎です。
3代目は三角形のプレートに雪の結晶がついた時計が掲げられていましたが、記憶にある方は少ないでしょう(昔の写真を探したけど見つからず。)
駅の横には巨大なイオンもできました。
イオンといっても品揃が豊富とは言えません。
しかしテナント数が多いので、時間を潰すには良いと思います。
旭川駅の中へ入って見ます。
木材を基調にしたデザインがオシャレ。
旭川は木工業が盛んな街。
そのため、駅にも木材がふんだんに使われております。
旭川は盆地で、周囲には豊かな森林があります。
旭川に木挽場(木材を切り分ける場所)ができたのは明治23年のこと。
その後、鉄道開通、第七師団の移駐によりたくさんの木工職人が旭川へ移住しました。それが旭川の木工業の始まりだそうです。
この辺りで作られた家具は「旭川家具」と呼ばれ、北海道では一目おかれるインテリアです。
日本の景気がまだ良かったころは、北海道では新築ついでに旭川家具をそろえるというのがスタンダードだった時代もあったと記憶しています。
「旭川家具ラウンジ」
お金が無いと手が出せない旭川家具ですが、駅に来れば使い放題です。
駅構内の休憩スペースには、旭川家具メーカー16社から集められた家具が使われています。
このラウンジには100点近くの家具があり、その総額はなんと約1,000万円。
好きなだけ座ってください。
椅子、テーブルにはメーカー名、商品名が記載されているので、気に入ったらお店に行って買っちゃってください。
このテーブルとイスは、「アーリータイムスアルファ」のもの。
昔は300社近い家具メーカーがありましたが、現在は1/3ほどに減っているそうです。
日本ではあまり売れないので、タイなどアジア向けに力を入れている会社もあります。
駅の中にはアイヌ文化コーナーもありました。
(すごく小さいけど・・)
旭川を含む大雪山系の周辺には「上川アイヌ」の生活の場です。
アイヌと一口に言っても北海道アイヌ、現ロシア周辺のサハリンアイヌなど、地域によって文化が若干違います。その中の北海道アイヌも、住んでいる地域によって特色が違います。
2018年に上川アイヌは日本遺産に指定されましたがあまり知られていません。
駅前には1キロに渡って、まっすぐ「平和通買物公園」が伸びています。
1972年に、日本初の恒久的歩行者天国としてつくられました。
札幌の狸小路の横幅をすごく伸ばして広げた感じ。
「歩行者天国」というのを知らない世代の方もいるかもしれませんが、その名の通り歩行者のためだけの道路で、車は走れません。
昔はたくさんの買い物客がいたのですが、今はちょっと少なくなった印象です。
ここは100年ほど前は、「師団道路」と呼ばれていました。
旭川駅から、第七師団(北海道に置かれた旧陸軍の師団)までの通り道だったからです。
陸軍の車両が通るための車道として舗装されました。
第二次世界大戦敗戦後、平和への願いを込めて「師団道路」から「平和通り」という名称にかわったそうです。
それから何十年か経ち、この道路を車道のままにするか、歩行者天国にするかは喧々諤々の議論が巻き起こりました。70~80年代は自動車全盛の世界ですから当然です。
結果的に自動車は衰退してしまったので結果オーライだったのでしょうか。しかしJRも商店街も、地方都市までも衰退するとは誰も思わなかったでしょう。旭川だけでなく全国的な話ですが。
個人的には、歩行者天国という単語だけでわくわくしてしまいます(たぶん子どもの頃の刷り込みでしょうけど)。大人になった今となっては、やはり魅力的な飲食店や企業が無いと行かないかもしれません。
しかしながら買物公園は日本ではめずらしい歩行者のための道路兼公共広場ですから、なんとか盛り上がってほしいです。
道路に公園がくっついてるような構造って他にないと思うんだけどなあ。
買物公園を少しそれると、なかな渋い感じでした。
コーヒー休憩。
別の場所も紹介したかったのですが、仕事で腰を悪くしてしまったので歩けませんでした笑
今日はこの辺で。