札幌でも連日30度超えが続き、いよいよ本格的な夏到来といった感じです。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
早いものでもう7月です。
ここ数年、7月になるとなぜかいろんなところからメロンが届くようになりまして、今年は4玉届きました。一人暮らしでは食べきれないです・・・。
今年は初めて夕張メロンを食べました。
道産子だけど夕張メロン食べたことないんですよ。北海道でもそういう人、意外と多いんじゃないですかね。
何玉も届くので、「またメロンか・・」という気もしたんですが
びっくりしたのは箱を開けた時の何とも気品あふれる上品なメロンの香り・・
これは!今までのメロンと違う!
食べた時の舌触りなんかは1玉1,000円位のメロンとは全然違いました。さすが高級メロン。
夕張メロンの事もそのうち記事にしていこうと思っています。
今月のおもしろかった映画
今月は本を1冊も読んでおりません。映画は10本見ましたのでその中から面白かったものをご紹介。
パターソン
最後まで何も起こらない映画。
主演はスターウォーズのカイロ・レン役でおなじみアダム・ドライバー。
主人公は「パターソン」という街に住む、その名も「パターソン」という普通の男。
定時に起きて、趣味のポエムを作り、仕事をして、犬の散歩をして、バーで飲んで帰る。
毎日それの繰り返し。
そんな毎日を送る夫婦と犬の1週間。
一見なにもない1週間でも、ちょっと笑えることや、ささやかな喜び、残念なことが起こるんだけど、その日常で発生するエピソードの「さじ加減」が絶妙。
爆発的な面白さはないかわりに、じんわり引き込まれる魅力がある。
全然知らないで観たんですが、永瀬正敏も登場します。
やたら「アーハン!( Uh-huh)」を多用する謎の日本人役なんですが、彼との微妙な距離感に戸惑うパターソンがかわいいですね。
人との距離感に面白味を感じられる方にはお勧めだと思います。逆にくすりとした笑い所に気づけないと映画に入っていけないかも。
個人的所感ですが、1週間のうち何回か同じエピソードが登場するんで、主人公たちの未来を表しているのかな、とか、ポエムの将来性につてなんとなく示唆されているのかな。と思いました。あとは、奥さんが別のキャスティングだったらもっと良かったな、とか・・。
ア・ゴースト・ストーリー
こわくないお化けの映画。
お化けが出てきますが、出てくるのは「シーツを被ったおばけ」。
昔からよくある、白いシーツに目を出すための穴を2つあけたやつです。
一見ただのシーツを被った男なので、CGのお化けのように見た目の恐ろしさは無いはずなのですが・・・・恐くないお化けに、観る人が恐怖を投影してしまうという良品。
不慮の事故で死んでしまった夫は、妻が住む家に「シーツを被ったおばけ」として帰ってきます。妻を支えるわけでもなく、取り憑くわけでもなく、おばけは、ただそこにいて妻を見守るだけ。そしてどんどん時は流れて・・・
この映画、セリフはあまりないんですが、その分映像で見せてくれる力があります。
例えば、妻が夫の死後、もくもくとパイを食べ続けるシーン。
セリフもなく、ただパイを食べるシーンが何分も続くだけなのですが、不思議と言葉は無くても妻の悲しみや怒り、戸惑い・・が伝わってきます。
知っている方もいると思いますが、キティちゃんには口が描かれていません。
口がないのではなく、見ている人が感情を想像できるようにあえて描かないんだそうです。
それと同じで、シーツのお化けは目のかわりに穴2つしかないので表情は無いはずなんですが、その真っ黒な穴に、怒り、恐れ、絶望・・・というおばけの感情を、我々は確かに読み取ることができるわけです。
「○○だから俺は悲しい!」などなど、感情をセリフでぜーんぶ説明してしまう映画が多い中、映画って観る側が作品の内容を考えるものだよね!ってことを体現している良い作品でした。
ノマドランド
上半期観た映画で1位
住む場所と夫を失い、愛車のバンで寝泊りするおばあちゃんのお話。
同じようにその日ぐらしで日雇いで働き、車で寝泊りする人たちはたくさんいても、彼女は付かず離れず。そしてまた次の場所へと移動する・・・
人との別れについて、大切な場所が無くなることについて、いずれ何もなくなってしまう真実について、「それはこういうことだよ」という答えをこの映画は明示しない。
その代りに「人生は本当はそういうものかもしれないなあ」という、哀しいけど避けられない事実を、誇張することも悲観することもなく見ている側に感覚として伝えてくれる作りになっています。
かといって「諸行無常だ!」という諦めでもなく、「愛こそすべてだ!」という楽観でもない、バランス感覚がすごい。
もう少し年を取ったら、もう一度見直したい映画です。
何十本見ても面白い映画ってほんの一握りしかないんですが、なかにはこういういい映画もまじってるんですよね。
だから映画はやめられない。