どさんこカメラが
「札幌でしかできない50のこと」全部行ってみたよ。
№44この街のど真ん中に向かう。=大通公園
大通公園っていうのは、札幌市のど真中にある公園です。
おなじみのテレビ塔がある1丁目からずーっとのびて12丁目まで。長さ約1.5kmあります。
大通公園の始まりは防火帯でした。防火帯っていうのは、もし火災が発生した時に家々に延焼しないよう設ける、建物のない空き地。
原型である防火帯は1871年(明治4年)に作られ、札幌市の北側(官庁街)と南側(民家や商業街)を分けていました。これが大通公園の始まり。
テレビ塔をバックに写真を撮りたいなら、テレビ塔のある1丁目ではなく、2・3丁目からがおすすめです。おかしなポーズをしている人たちがたくさんいますので恥ずかしがる必要はありません。
大通公園には雪が降り始めるまで絶え間なく花が植えられています。
協力しているのはボランティアや企業で、花壇のコンテストも行われています。
この花壇の歴史も結構古くて、最初に作られたのは明治8年。札幌官園という栽培場で育てられた外国の花々が植えられたそうです。この花壇は「大通花草園」と呼ばれ、6千坪もあったんだって。
以降整備の試みと荒廃を繰り返し、大正時代には花壇の管理を市が管轄したようです。
戦争がはじまると大通公園は食料確保のため、なんとイモ畑になってしまいました。花壇はすっかり荒廃し、大通公園はしばらくはゴミ捨て場になったそうです。
札幌の新聞社の呼びかけで3丁目に小さな花壇が復活したのは終戦から数年後のことです。
戦争中に無くなったのは花壇だけではありません。国内の金属不足を補うため、金属供出により大通公園にあった数々の銅像も姿を消しました。
◆今はたくさんの銅像があるよ。こんなとこに啄木さん。
石川啄木は2週間ほど札幌に滞在していたそう。銅像の横に書かれた歌。
「しんしんと 幅広き街の
秋の夜の
玉蜀黍(とうもろこし)の焼くるにほひよ」
欧米の農業技術を導入した北海道では、とうもろこしの栽培が早くから行われました。明治時代にはすでに焼きとうきび売りが歩いていたそうです。啄木が札幌に来た時もあったのかもね。
とうきびワゴンは4月~10月まで公園内に出現します。
こういうとこのとうきびの味は・・どうなんでしょうね?食べたことないです。
◆聖恩碑
数あるモニュメントの中でも厳めしいのがこれ。「聖恩無彊」と書いてあって、天皇の恩は限り無いという意味らしい。
昭和11年に天皇が札幌を訪れたことを記念して建てられました。天皇が訪れた翌年には札幌市の浄水場をはじめとする水道施設が完成したので、その記念も兼ねたモニュメントです。だから噴水と池があるんだって
このこわい顔から水が出ます。
この顔は雅楽『蘭陵王』の面だそうです。
蘭陵王は古代中国の武将。イケメンだったので兵士が見とれてしまい士気が上がらなかったので、戦うときは勇敢な顔のお面をかぶったという逸話があります。
なぜこのチョイスかはわかりませんが。
ちなみに四面に彫られた顔は蘭陵王とその家来が彫られています。どっちもこわい。
大通公園はイベント会場にもなります。
◆札幌ラーメンショー
夏にはSAPPORO CITY Jazzもくるよ。ビアガーデンもくるよ!
全道からうまいものが集まる秋のオータムフェストはすっかりおなじみになりました。
右の赤い車はベロタクシー。
ベロタクシーっていうのは自転車タクシーです。大通公園周辺は運行エリアでよく走っているのでつかまえられます。
冬には雪まつり。
最近は混みすぎていてなかなか見に行けてません。
雪まつりにもうまいのがたくさんくるよ。
冬のイベントとしてミュンヘンクリスマス市もすっかり定着しましたね。
雰囲気はこんな感じです。
年中イベントがくまれている大通公園ですが、観光客だけでなく、芝生でお昼寝したりおべんと持ってきたり、わりと市民が利用してる公園でもあります。
花の種類が意外と豊富で、5月には市の花であるライラックが美しいです。
お散歩しに来てね。