札幌市月寒にあるこの建物には、こんな看板がついてた。
『旧たくんち』
これがたくんち。たくんち、たくん家。
たく君の家。
なんで「旧」たくんちかというと、今は喫茶店になっているから。
今、「たくんち」は、サッポロ珈琲館の月寒支店として営業しています。
1階は商品売場。2階から上がカフェになっています。
コーヒーを頂きました。
ふと見渡すと、店内はコンクリートだらけだ。あれ?さっき外から見た感じは木造だったけど・・
「たくんち」は木造と見せかけて、実は鉄筋コンクリート造りの3階建て。
コンクリートの外側に木の壁を作って、木造風にしてあるのです。
バルコニー。どうやらここは玄関の真上らしい。
外側からみるとわかりにくいけど、実は3階建て。せっかくなので階段を登って3階へ。
これ、僕の体重を支えられるだろうか・・・みたいなぺらぺらな階段。
なんとなくウインチェスターハウスを彷彿とさせる奇妙な構造です。
2階。とても天井が低くいです。
また階段が・・とおもったら行き止まり。なんだこれ。
秘密基地みたいで面白かったので今度は1階に降りてみます。
1階にはトイレがありました。
お会計をして反対側の階段から1階におりると、さっきのトイレが無い・・。あれ??
この家の間取りは一体どうなってるのやら(ただの方向音痴)。
この「たくんち」を設計したのは、札幌市出身の建築家 倉本龍彦氏。
彼の他の建築作品
「おじさん家」
「おばさん家」
「山彦さん家」
「海彦さん家」
名前を聞いただけでどんな家だか見てみたくなります。
ちなみにニセコにある「ばあちゃん家」は彼の作品のなかでも有名。
ばあちゃん家は、なんと斜め45度に傾いた家が地面に突き刺さるように建てられています。これは倉本氏がご両親のために建てたんだそう。
しかも、ばあちゃん家の設計図はパリのポンピドー国立芸術文化センターに永久収蔵されたというからすごいです。
砂川市に本社を置く革製品「ソメスサドル」のおしゃれな工場。あれも彼がデザインしたんだそうです。
大改造!!劇的ビフォーアフターにも出てたらしい。
さて肝心の「たくんち」ですが、倉本氏の息子さん、倉本琢(たく)さんの名前が由来だそうです。ちなみに倉本琢さんも建築家であります。
というわけで、旧たくんちは旧琢さん家でした。