どさんこカメラ

北海道各地で撮った写真を掲載します。

そのゆり根、たぶん北海道産。

この食材は何でしょう・・よく茶碗蒸しにはいってるあれです。

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「ゆり根」です。

散らばってるのは、おがくず。

 

北海道で作ってます

ゆり根の98%が北海道産です。

高級和食っぽいイメージがあるので本州でもつくってるかと思ったんですが、ほぼ北海道産の特産品といっていいくらいの独占ぶりです。

真狩村、ニセコ町などで生産が盛ん。

 

 

「ゆり根」と呼びますが、正しくは根ではなく球根(鱗茎)なんだそうですよ。

玉ねぎやニンニクも同じですが、葉が重なりあって層状になった塊です。

甘くてホクホク。味はジャガイモのようですが、ジャガイモより繊細で歯触りが硬く、たとえるなら・・・薄く切った天津甘栗の様な。なんかもっと良い例えは無いかな・・

 

揚げる、蒸す、茹でる、炒める。食べ方はいろいろありますが生では食べられません。

 めんどくさそうな外観ですが、下ごしらえは簡単なので以下に。

 

 

ゆり根の下処理

 

・表面や隙間にはいったおがくずを、水道水できれいに洗う。

 ↓

・茶色や黒い部分をピーラーなどでむく。

(僕は茶色のとこは気にしないで食べます。もったいないので。黒いとこはカビになっていないかだけチェックして食べます。)

 ↓

・小さい鱗片をはがして、根をカットする。

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ゆり根の根は食べれません。

 ↓

・鱗片をはがせるとこまではがしまくる。乱暴にやると割れてしまうから丁寧に。

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・水にさらす

何故水にさらすのかはわかりません?実家では必ず水にさらさないとダメだと言っておりましたから、なんか理由があると思います。

 

あとは好きに料理します。

僕は料理ができないのでこれ以上写真はありません。

みなさん素敵なものを作って下さい。

(とてもお見せできませんが、ひき肉と炒めて中華餡で食べました。おいしい。)

 

北海道以外では高級食材らしい?ですが、北海道では産地だけあって割と身近な食材です。身近といってもスーパーでは1個120円前後、良いものなら200円以上で売られているので、お手頃野菜とは言えませんが。

子どもの頃、冬になると規格外のB品ゆり根がたくさんやってきました。タダで。

我が家ではシチューに入れられることが多かったです。

取り扱いはジャガイモと同じく、他の具材と一緒に煮込むと溶けてしまうので、シチューができたら最後にゆり根を入れて、さっと火を通す。

甘いシチューに入った甘いほくほくゆり根、子供にとっては楽しみな料理、そして冬の味でした。

 

 

なぜ高級なのか・・・

ゆり根の何がすごいって、まず種を育てるのに3年もかかるんですよ。

そのあと、畑を毎回引越ししながら3年間育てます。

つまり、種になってから僕らが食べるまで、実は6年もかかってます。長すぎです。

しかも一度植えられた畑には7年間ゆり根を植えてはいけないらしくて、大変場所をとる作物なのです・・・

で、すごくデリケートなので収穫後は、おがくずが入った箱に入れて売られます。衝撃が加わるとそこからすぐ傷んでしまうので、緩衝材としておがくずが入っているわけです。(なので保存するときは、洗わずにおがくずに入れたままが良いです。)

これだけ手間がかかると付加価値がつくのも納得。

 

ちなみに、ゆり根というだけあって埋めると花がつくそうです。

(ほんとに咲かせた方、食用ユリ根の花を咲かせて楽しむ by ともさく - | みんなの趣味の園芸すばらしい。)

ゆり根は鬼百合っていう観賞用としてメジャーな百合の栽培品種なので、元をたどれば同じ百合です。でも観賞用の百合の球根は、薬品がかかっていたりするので絶対食べちゃだめですよ。

 

北海道産のゆり根はだいたい2月頃までで出荷が終わります。

見つけたら挑戦してみてね。