平成30年9月6日に発生した「平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震」について
自分の備忘録として書いておきます。
(すごく長くなっちゃった‥)
最大震度7、マグニチュード6.7という大変大きな地震でした。
僕の住んでいる地域も、震度5くらい揺れました。
一番影響が大きかったのは全道が停電になったことです。
電気が無いと何もできないという事を改めて感じました。
◆地震の時備えておけばよかったものリスト
なんで買っておかなかったんだろう・・と後悔したものです。
1.懐中電灯
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こちらは壁に固定しておくタイプ。
外すと自動で点灯します。
パナソニック LED 懐中電灯 常備灯 乾電池付き ホワイト BF-BE01K-W
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懐中電灯、もっていないんです。
日常ではスマホの懐中電灯(ライト)を使用しているので、特に必要とは感じていませんでした。
地震の時、いちいちスマホを操作してライトをつけるのはストレスになるし時間がかかる事を実感。
また、スマホのバッテリー維持が死活問題だったので、ライトのためにバッテリーを消耗するわけにはいきません。
2.備蓄食料・燃料
「備蓄食料は3日分あったほうがいい」というのは知っていましたが、実際置けないですよね‥。
まあその言い訳は全部自分に返ってくるわけですが。
今回の地震では多少在庫があったスーパーもありました。
が、地震当日、翌日も会社に出勤していたので買い物をする時間はなく、仕事終わりには水も米も品切れといった具合です。
なのでスペース等の余裕がなくても、せめて水と米だけは3日分あった方がいいと思います。
それから車のガソリン。
これは大失敗で、まあ明日給油すればいいやと思っているうちに地震が起きてしまいました。
ガソリンスタンドはどこも閉店。ガソリンは地下タンクに貯められているので、それをくみ上げるために電気が必要です。ガソリンだけあっても営業できないわけです。
電気が復旧して営業しているスタンドも、ひとり1000円とか2000円という制限がかかりました。
何より長蛇の列で、とても仕事に行っていては給油できません。
こまめに給油しとけばよかった!
3.ラジオ
スマホのアプリでラジオを聴く人も多いと思いますが、やっぱり電池で動くのが必要です。
これもやっぱり、スマホのバッテリーを減らしてしまうから。
スマホも使えない、テレビ見れないとなると、災害情報の頼みの綱はラジオです。
会社も停電中でしたが、ラジオがあったので情報収集ができました。
パナソニック FM/AM 2バンドレシーバー 手回し充電ラジオ ピンク RF-TJ10-P
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じつはこれ↑を持っていたのに、使わないので友人宅に置いたままにしていて活躍しませんでした汗
電池でも動きますが、手回しハンドルで発電して使うこともできます。小さいライトと、サイレンがなる機能もついています。
4.給水袋
こういうやつです
断水していたので給水車がきました。
が、水を入れるものがありません。
水を入れる「給水袋」は用意されているものですが、数に限りがあるそうです。
「給水袋の在庫が無くなったので、水を入れる容器を持ってきてください」とのアナウンス。
無いよそんなもの・・・
水道が復旧してからも、まだ水の出ない友人宅に水を届けようにも容器がありません。
仕方ないので日本酒の中身を全部捨てて、それに入れて持っていきました。(酒くさかったかも)
5.家族、友人の電話番号のメモ
紙に書いてアウトプットするか、一番良いのは覚えることだと思います。
スマホが使えなくなると連絡先すら見られません。
通信手段があってもスマホの電源きれたら連絡できないなんてシャレにならないですよね。
6.現金
電子マネーが使えなくなりました。
また、地震直後に営業したスーパーやコンビニではほとんど電卓などで会計していましたから、現金がないと買い物ができません。
ある程度のお札と小銭は常備した方がいいです。
(復旧してくると、逆にお店の方で釣銭が無くなってくるので、電子マネーの方がありがたがられます)
スマホにすべての機能を集約するのは危険
電話も時計もライトもラジオも電話帳も電子マネーも、すべてスマホに集約するのは万一の時やばいなあと実感しました。
停電になってスマホが充電できなくなると、できるだけ使用を控えないといけなくなります。
別にスマホにいろんな機能を集めてもいいんですけど、アナログですぐに代替えが利くように備えた方がいいです。
一極集中は危険です。
そういえば今回の停電も、1ヶ所の火力発電所に依存してたから起こったんでしたっけね。
リスクは分散させるに越したことないです。
情報収集はツイッターが便利だった(デメリットも)
発生から翌日くらいまでの情報は、ツイッターが便利でした。
開いているガソリンスタンド、銭湯、給水所の情報がわかります。
ただ、ツイッターではデマ情報も多かったです。札幌全域が断水してるとかね。
なので、リツイートされる情報を鵜呑みにするより、普段からフォローしていて、この人は嘘はつかないだろう。と(信じたい)いう人が直接発信している情報を参考にするといいかもしれません。
あと、復旧が進んでくるとあほなツイートも目立つようになってきます。
余計なストレスは感じたくないので、自分のライフラインが復旧した時点でツイッターからは離脱しました。
逆に全く役に立たなかったのは、Yahoo!ニュースなどのネットニュースです。
「北海道が」とか、「札幌が」とか、情報の範囲が大きすぎてあまり役に立ちませんでした。
あと酷かったのが万一の時の防災テクみたいな記事で、川の水を濾過して飲むなんて方法が紹介されていました。
北海道の川の水には、キツネを媒介とするエキノコックスという病気を引き起こす寄生虫がいます。煮沸するならまだしも、濾過しただけの水を飲むのは危険です。
実は台風も来てた。道民のほとんどは寝不足‥
地震の前日、台風21が北海道に接近し、
部屋が揺れるほどの暴風が吹き荒れました。
明け方にかけてきた台風のせいで、ほとんど眠れなかったです。
朝には街路樹がなぎたおされ、一部では信号機がつかない状態でした。農作物への被害も甚大でした。
↑仕事先で行った公園の樹。
その片付けやらでみんなくたびれた事でしょう。
いやー今日は大変だったねーなんつって、
昨日は寝ていないし、今日はゆっくり寝れるな・・
まさかその数時間後に大地震が起こるとは思いませんでした。
もちろんその後も、夜中の余震やらで眠れませんでした。
地震発生から今日までの流れ
平成30年9月6日(木)3時8分
スマホのアラート音が先だったか、揺れが先だったかわかりません。
布団で頭を守るとかは全然できなくて、ただあわあわあわ・・ベットの上をあわあわしていました。
東日本大震災の時は、波打つような揺れだったけど、それとは揺れ方が違って、細かい縦揺れだったっと思います。
縦揺れだったせいか、ものが落ちたりというのはあまりありませんでした。
揺れがとまりテレビをつけると、NHKが地震の番組になっていて、震度6強とか言ってた気がします(こういう時はやっぱりNHKあってよかったと思う)
自分のとこも震度5くらい。
時計を見たらまだ3時をまわったとこ。
LINEで家族の安否確認。
・・と思ってるうちにテレビ、電気が突然消えてしまった・・。
この地区は以前断水したことを思い出して、浴槽に水を溜め始めました。
外に出ると町は真っ暗。星が綺麗です。1m先も見えない闇だった。
向かいのアパートの1室だけ電気がついていて、女の人がずっと笑っていた
(今思うとなんだったんだろう)
風呂の水はまだ浴槽の半分くらいだったけど、眠いから水をとめて寝てしまおうかと思いました。
結果的には、途中で止めないで本当に良かった。
ソファーで待機していると上司から「明日1時間早く出社せよ」というメールが送られてきたのでふてくされて寝る。
平成30年9月6日(木)
断水と停電。ガスは止めていたけど怖いので開けませんでした。
地下鉄もバスも止まってるし、信号機は付いてない。
信号が消えている交差点を渡るのはすごく怖かったです。事故ってた車もありました。
会社は停電なので何もできず待機(帰りたい)
営業車はガソリンが減るので使うなと言われる(帰りたい)
鳴っていた会社の電話が、2時間くらいで突然使えなくなりました。
固定電話が使えなくなった瞬間、みんな一気に不安に。
スマホはソフトバンクか脆弱性を露呈・・
スマホのバッテリーが充電できなくて焦ってきます(帰りたい)
パソコンがつかないと仕事にならず、かといって他の事も手につかない。あと眠い。
家族の家や友人の家、それから自分ちの食べ物、ガソリン、スマホのバッテリーはどうしたらいいかという事を考えていました。
他の社員も手持無沙汰で、暗い社内にはうちわの音だけが響いていました。
結局この日は電気、水道は止まったまま。
*
家に帰ってからモバイルバッテリーの存在を思い出した!最後に使ったのは去年の10月だからもう充電きれてるかも・・・
パナソニック モバイルバッテリー搭載AC急速充電器 3,760mAh ホワイト QE-AL202-W
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とおもったら奇跡的に充電開始。
なんとかこの日は100%まで充電できました。
自宅に電気が復旧した時にショートして火災になるから、ブレーカーは落とした方がいいと言われたので、ブレーカーを落として就寝。
【この日の道内の様子】
道内の全295万戸が停電
室蘭市の石油コンビナート施設(新日鐵住金室蘭製鐵所)で火災
苫東厚真火力発電所で火災
新千歳空港の天井崩落、漏水により閉鎖
旭川空港は自家発電で運行を継続
JR全線運休
札幌市営地下鉄・路面電車運休
バス各社運休
旭川では15年ぶりに震度4を観測
「これは本震ではなく余震だ」という噂がささやかれはじめる
平成30年9月7日(金)
会社の電気が復活(帰りたい)
同じ町の中でも、電気がつく地帯とつかない地帯がわかれました。
道路一本隔てた先の地区は、まだ電気がきていません。
会社の中でも「電気来てよかったねー」「は?まだ復旧してないから水風呂だけど」みたいな感じ。
自分の車のガソリンが無くなりそうになりましたが、会社に行かなければいけないので給油できません。
会社の清掃員のおじいさんが、「昔は手回し式だったから電気が無くても給油できたんだけどねえ」といっていました。
手回しの給油ってどんな感じなんだろう・・
お昼休みにコンビニに行っても何もありませんでした。
「セコマは神」みたいのがネットで盛り上がっていましたが、ローソンもセブンも頑張っていました。
セコマの人だって、パートのおばちゃんもバイトのお姉さんも自分の家のことやらを犠牲にして来ているわけですから、個人の努力ですよね。持ち上げるのは結構ですけど、疲れてクタクタだと思います。
この日はスーパーで廃棄される予定の、停電で溶けた冷凍ホルモンやジンギスカンを分けてもらいました。これは本当に助かった。
土鍋でご飯を炊いて、白いご飯とお肉をもりもり食べました。
夜は余震であまり寝られませんでした。
深夜に電気が復活したらしい。
【この日の道内の様子】
札幌証券取引所が取引再開
北海道銀行は自家発電で7ヶ所営業
北洋銀行は自家発電で22ヶ所営業
日本郵政がゆうパック等の引き受停止
ヤマト運輸は北海道全域で荷受停止
トヨタ自動車が昼間の操業停止
三菱重工業休業
「今日か明日大きな地震が来る」という噂がささやかれ始める
平成30年9月8日(土)
この日から不安定ながらもインフラが復活。
ところが気持ちががっくり疲れてしまいました。
オンラインもオフラインも地震の話ばかり。考えてみれば何日間も同じ思考にとらわれています。
同じ回路を使い続けると脳みそは疲れるそうです。
物音に敏感になっていて仮眠もとれないので、
浴槽にためておいた水をつかってずっと風呂を磨いていました(水道も復旧した)
下水処理能力が回復していないらしいので、スポンジと水だけ。
スーパー2件をまわって、水を2本ゲット。
【この日の道内の様子】
午前2時現在、全体の99%で電力が復旧と発表
新千歳空港が国際線の運航再開(施設は引き続き閉鎖)
噂だとこの日大きな地震があるかも・・だったけど無事
平成30年9月9日(日)
ガソリンスタンドに1時間並んで2000円の給油。
ブログを書いているときも余震が。
北海道も大変ですが、大阪では台風の被害がまだひどいと聞きます。早く日常が戻ることを願っています。
また、インフラが回復したからお休み、という人より、2日間停滞した仕事を高速で処理しなければならない人がほとんどだと思います。
今週どこかで、
「道民全員お休みの日」を作ってほしいです・・・