北海道もすっかり秋めいてきましたね。
これから来る冬が信じられないくらい、秋晴れの暖かなことよ。
秋の森を散策していましたら、知らないおっちゃんが「めずらしいものあるよー」と
教えてくれたので、みてみると『フッキソウ』の実がなっております。
漢字で書くと『富貴草』であります。
白くてかわいらしい実。
おっちゃんによると”森の真珠”とも呼ばれているとか。
フッキソウは日本に昔からある木(じつは草ではない!)で、緑がわさわさ生い茂るんで庭のグラウンドカバーとしてメジャーな植物です。しかし実をつけることはめったになくて、つけたとしてもこの時期にしか見ることができません。
フッキソウが庭にある方も、実がついてるのはあまり見たことがないのではないでしょうか。
増えすぎるほどわさわさ茂るので、繁栄にかけた縁起のいい「富貴草(フッキソウ)」の名がついたそうです。
名前といえば昔からある品種だけあって、ちゃんとアイヌ語では「ユクトパキナ」とか「フットマキナ」と呼ばれていました。
ユクトパキナの意味としては 「ユク(鹿)トパ(群れ)キナ(草)」ですから、鹿が群れるように密集して生い茂る様から、そう呼ばれたのかもしれません。
(鹿が群れをなして食べるからという解釈もあります。食べてるとこは見たことありませんが・・)
アイヌは薬用として利用していて、鍋に入れて煮てその湯気をあびて風邪を治すとか、まあとにかく何でも使われたみたいですね。
知らないおっちゃんによると、フッキソウの実は「ないしょだけど甘い」そうです。
たくさん食べるとお腹を壊すなんて話もありますんで、見つけてもそっと見守りましょう。
そのあとは小鳥をウォッチしたりしました。
▼コゲラの幼鳥
頭の毛がぱやぱやしてて顔が可愛いので、まだ幼いのかなたぶん。
▼ゴジュウカラ
ゴジュウカラは全国各地で見られますが、北海道のゴジュウカラは「シロハラゴジュウカラ」といって本州のゴジュウカラと違ってお腹が白いのが特徴。
ゴジュウカラ(五十雀)の他にシジュウカラ(四十雀)というのもいます。
「じゃあニジュウカラやロクジュウカラはいないのか?」という素朴な疑問がわきますが、そういう鳥はいません。
五十雀や四十雀の由来は、たくさん群れるからそうついたんだろうってことは容易に想像できるんですが、四十肩や五十肩があって六十肩や二十肩がないように、昔のちょうどいい加減の数字ってのは四十とか五十だったんじゃないかとか思いながら森を歩くなど。
▼虫を引っ張り出してごきげんなゴジュウカラ。
ちなみにゴジュウカラのアイヌ語読みは「シエチカプ」で、
シ(糞)エ(食う)チカプ(鳥)という、なんともありがたくない名前です。