2円切手のウサギがかわいい・・・
2円切手のウサギの可愛さ、それはウサギ本体の可愛さが、2円という少額のイメージにぴったりであるからではないか。
現行の切手のデザインは、一番よく使用されるであろう63円、84円、94円が花のデザインである。
過去の切手のデザインも、花だの鳥だの貝だのデザインが多く、実はかわいい哺乳類はあまり多くない。
ちなみに20円と50円切手は鹿とカモシカであり、偶蹄類から「かわいい哺乳類」という分類について批判が起こりそうだがここでいうかわいい哺乳類は小動物に限ることを申し添えたい。
2円切手のウサギは「エゾユキウサギ」という北海道に生息するウサギである。
切手を見てもわかるが、ふつうのウサギより耳が小さい。これは大きな耳だとそこから体温が奪われてしまうため寒冷地仕様として小さな耳になったらしい。
足の大きさはあまり強調されていないが、雪に埋もれないようにスキー板のような大きな足をしていてこちらも寒冷地仕様となっている。
知ったように書いているが、エゾユキウサギは北海道にしか生息しないにもかかわらず、その姿を動物園でしか見たことがない。
ウサギは警戒心が強いため、人間をなめてるキツネや冬眠しなくなったヒグマと違ってめったにお目にかかれないのである。
※2015年に発行された30円のキタキツネ切手は在庫がなくなり次第生産終了なのでこちらのキツネは持っているとレアである
ここでエゾユキウサギの写真を載せるとそれっぽいのだが、画像を盗用してはいけないのでウサギの足跡でもみてください。エゾユキウサギかどうかは知らんけど。
ウサギの足跡はこのように三角形になるのですよ。
ちなみにエゾユキウサギは円山動物園でも旭山動物園でも見られます。
冬毛は白くてかわいいのですが、夏毛は茶色くて足のデカさにやや驚くかもしれません。わりと体もデカいです。想像してた感じじゃないな・・と。
1円切手のデザイン
2円切手がかわいかったので、1円切手はもっとかわいいに違いない。
ちいさきもの、よわきものを愛でるのは日本の文化。
1円切手はヒヨコとか子猫かな・・・
誰?
このおじさまは前島 密(ひそか)
トランプで切られそうな名前♠
明治時代に近代的な郵便制度を築いた政治家で、この肖像は60代の時のものらしい。
郵便の父とも呼ばれており、「郵便切手」という言葉を作ったのもこのお方である。
偉い人なら500円切手にすればいい気もするんだけど、あえて1円に留まる選択は今の世の中の風潮的にも正解な気がする。ちなみに70年くらい前島さんは1円切手をやってる。
前島密は北海道にも少しかかわりがあって、函館にあった「諸術調所(しょじゅつしらべしょ)」という所で学んでいた。
諸術調所っていうのは1856年にできた学校みたいなもので、当時は日本にあまりなかった近代的な測量、航海術、蘭学とかを学べたらしい。
前島密はここで航海術を学び、函館丸(日本で最初の西洋式の船)で経験を積んだ後、函館丸の測量役を務めた。
航海術や測量が彼の人生でどの程度役にたったかわからないが、明治時代に偉業をなした人というのは、その偉業とは全く別の知識でも貪欲に体得しようとする節がある。
のちに東京で活躍する人も、函館や蝦夷地を通過している人が多くて、函館を中心として当時は情報の最先端だったのねえということがよくわかる。
自分は片手で情報が手に入るのですが、明治人のガッツのある話を読むともう少し頑張らねばと思うのです。