どさんこカメラが「札幌でしかできない50のこと」全部行ってみた。
激流にのる。=豊平川
ここで紹介されているのは豊平川なんだけど、川って。
範囲が広いからちょっと困ったよ。
まず豊平川の概要について説明するね。
豊平川は札幌市内を全長72キロにわたって流れる一級河川(でっかい川ってこと)です。
地図上では川として表れていないけど、千歳市にある「小漁山」が源流。
ここから水源が北上して、豊平峡(ほうへいきょう)ダムあたりで地上に出る。地図上でも「豊平川」として出現します。
で、これがどこまで続くのかというと、さらに北上し、温泉地で有名な定山渓を通り抜け、札幌市のはじっこ簾舞(みすまい)を通り、札幌市内に沿って流れ、やがて札幌市のど真ん中を突っ切る。
豊平川は札幌に寄り添うように流れていて、この街は豊平川に沿って発展しているようにも見えるね。
実際、豊平川の下には地下鉄が通っているんだ。
河川敷は住宅街のすぐ隣にあって、ジョギングやサイクリングができる札幌市民の憩いの場になっているよ。
その反面、住宅街に近すぎるので川幅を広くしたり、深くしたりっていう治水工事が出来ないんだって。だからダムを作って川の氾濫を防いでるんだって。
昭和56年を最後に死者が出るような大きな氾濫はないものの、豊平川の川底は高低差がかなり激しいため、氾濫すると高速の「三角波」っていう波が発生するよ。
三角波はその名の通り、水面に三角形の高い波が発生する現象で、下から突き上げられて船が転覆するくらい力があるんだって。発生すると大きなワニが背びれを出して泳いでいるように見えるらしいよ。
憩いの場でもあるんだけど、相手は川なのでどんな天気の日も気を付けて行こうね。
豊平川の河川敷にはパークゴルフ場やテニスコート、野球場なんかもあるよ。
でもせっかく川なんだから、川で遊んでみようね。
豊平川では、山のほうにいけば春はラフティングが出来るんだよ。
ラフティングってのはゴムボートにのって、ヘルメットをつけて、激流を下るあれだね。
でもそれじゃ写真がとれないからね
カヌーに乗ってきたよ。
カヌーは初めてだったんだけど、ガイドさんが教えてくれたよ。
乗ってるうちにだんだん操作がわかってきて、ちょっとカヌー面白いかも。
景色も眺められるしね。
カヌーに乗る上でカメラが心配。水にぬれないかしらん。
最初はジップロックにいれて行こうかと思ったんだけど、なんだか出し入れしにくいなぁ・・・。
カメラ自体を防水にするモノもあるんですが、
うーん・・使いにくそう。
というわけで完全防水はあきらめ、「水しぶきや波がかかった時に被害が出ないようにする」程度のラインで考えることにしました。
そこでちょっと気になったのが「ドライバッグ」なるものだよ。
荷物を水から守るためのアイテムで、アウトドアやさんに置いてあるよ。
これは以前書いた「秀岳荘」に行ったときに実際のモノを見てきたんだけど、
ちょっと生地が薄いんだよね。何かにひっかかって破けるかも・・という心配が払拭できなかったので、パス。薄いから外出先で雨が降ったときなんかはいいかもね。
というわけで購入したのはこちら。
これだと生地も厚くて丈夫。
サイズ5Lと10Lが1セット。
バッグの端をくるくるっとまいて止めるだけだよ。
取説にも書いてあるけど、ドライバッグは絶対防水出来るわけじゃないから注意してね。
そもそもこの「ドライバッグ」という選択肢は正解なのか・・?
という不安を抱きながらカヌーに乗ったよ。そしたら
ガイドさん 「はーい。スマホとか財布はこのバッグに入れてくださーい。」
あ それはドライバッグじゃないですか・・!
どうやら正解だったみたいだね。
撮影は、川の流れが穏やかになったところでドライバッグからカメラを取り出し撮影。
撮ったらバッグに戻す。の繰り返し。
流れが激しいところや、カヌーの乗り降りの時はドライバッグに入れたままにしておきました。
撮影中転覆したら元も子も無いんだけど・・・
紅葉や岩肌がきれいだよ。
もちろん、カヌーが転覆してバックごと水没したらカメラは壊れるだろうね。
完全には防水できないこと、100パーセント水からカメラを守れないことを覚えておいてね。
豊平川には鮭がいるよ。知っての通り、鮭っていうのは生まれた川に帰ってくる習性がある。
昔、豊平川にもたくさん鮭が上ってきてたんだけど、環境の悪化で一度絶滅しちゃったんだ。
そんな中、1978年に豊平川に鮭を呼び戻そうと「カムバックサーモン」っていう市民運動がおきたんだ。
水質改善や鮭の人工ふ化放流なんかも始まって、今ではおよそ2000匹が豊平川に帰ってくるようになったよ。(1981年はたったの223匹だった)
このカムバックサーモンは実際に鮭が豊平川に帰ってきたことが確認されると、80年代にちょっとしたブームになって多摩川やら信濃川やら、日本全国に広まったんだ。あとカナダなんかまでね。
2014年からは、「カムバックサーモン」にいったん終止符が打たれ、自然繁殖の鮭を回復させる「ワイルドサーモンプロジェクト」が発足されたんだって。
今でも秋になると橋の上から鮭が見られるらしいよ。
行政に関係なく、札幌市民の手で鮭を戻したとこがちょっといい話だね。
多くの問題は、たくさんの人が関わってもだいたい残念な結果になるんだけど、
こういう事もあるんだね。