どさんこカメラ

北海道各地で撮った写真を掲載します。

小樽の和光荘に行ったら想像よりすごかった【後編】

追記※小樽和光荘は2018年にどうやら中国系企業に買い取られ、現在は一般公開していないようです。

この記事は一般公開していた時のものです。

当時の雰囲気をお楽しみ下さい。

 

 

さて、大正浪漫を色濃く残す

小樽の豪邸『和光荘』を訪問しています。

あまりにも部屋が多いので後編であります。

 

前編はコチラ

dosanko-camera.hatenablog.com

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小樽の「北の誉酒造」二代目社長、野口喜一郎氏が莫大な財産を投資して建てた

大正時代の邸宅です。

 

前回は浴室、和室、洗面所などをご紹介しました。さらに上の階に登るとそこには‥

 

 

 

 

▼サンルーム

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邸宅内にサンルームだと‥!?

 

▼サンルームの中に噴水

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部屋の中に噴水って・・

この辺りにくると見学者の中から「やりすぎ」という声が聞こえてきます笑

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タイルも素敵

当時は噴水の中に金魚がいたそうです。

 

モダンな天井

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かなり広いので、ダンスとかしてたかもしれませんね。

プレイルームも兼ねていたと思われます。

 

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オセロに似ていますが四隅がありません。ニップゲームとは一体・・?

調べてみると昭和初期に流行った古いゲームの様です。

 

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本棚は仏教系の本が多いように感じました。

 

 

 

▼物置

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物置の隅には洗面台が。

物置に行ったら手が汚れちゃうもんね。

 

は・・・この額縁は!?

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額縁の奥が空洞になっている!!

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秘密の鍵とか秘密の宝物を隠しておいたのだろうか

昔の映画みたいで、いろいろ想像してしまう。

いったい何が入っていたのか・・

 

 

 

▼大食堂

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机の上にはメニュー・・ではなく、和光荘が取り上げられた当時の新聞の切り抜きが飾ってある。

 

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1954年、昭和天皇・皇后両陛下の北海道御巡幸を報じる紙面。

写真には当時の和光荘が映る。【前編】にも書いたが、ここ和光荘は昭和天皇・皇后両陛下のご宿泊先となった。

天皇がいらっしゃるという事で、当時の北海道は大騒ぎだったようだ。

ましてや小樽は宿泊先とあって、関係者の慌てふためきようが伝わってくる。

 

▼天皇のご飯をつくるおっさん。

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北海ホテル(当時)のコックらしい。自分だったらプレッシャーで寝込むな。

 

天皇はお土産に湯呑を買っただの、木彫り熊を買っただのということまでいちいち報道されている。

 

 

大食堂の奥に謎のスペース。

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配膳場所かと思ったが違う。上の窓から入った光を鏡とタイルに反射させて、室内に自然光を取り入れるための空間なんだそうだ。

 

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食堂からは池が望める。

 

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食堂がある場所は、一番下の石造りのエリア。

 

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もっと部屋は多くて、ブログには全部載せきれてないです。

受付で見取り図を貰って見学したのですが、4階建て本館、4階建て別館、さらに持仏堂まであるため、正直途中で迷子になりました。

はたして全部の部屋をまわったのか、イマイチ自信がありません。

個人的な感想としては、歴史の浅い北海道でこのような豪華な邸宅が見られた事は驚きです。

それともう少しセキュリティーや文化財保存に力を入れた方がいいのでは・・と余計な心配をしました。

 

 

この『和光荘』は、予約しないと見学できなかったのですが、

最近になって一般公開されました。

なお、公開は11月ごろまでとなっていますので、興味のある方はお早めに。

最寄駅は小樽より南小樽駅の方が便利です。

 

 

 

さてこの和光荘をデザインし、この邸宅の持ち主であった野口喜一郎は「北の誉酒造」の二代目社長でした。小樽を代表する実業家です。

 

「北の誉酒造」は小樽の酒造会社で、1901年創業。

野口喜一郎の父、野口吉次郎氏が苦労の末たちあげた会社です。

「北の誉」というお酒は、いまでも手に入れることができます。

北の誉 中辛口 (銀ラベル) 1800ml [北海道/中辛口]

北の誉 中辛口 (銀ラベル) 1800ml [北海道/中辛口]

 

 ただし、小樽ではなく旭川で作られていて、発売元は合同酒精株式会社です。

 

当時、小樽から北海道の日本酒文化をリードした「北の誉」ですが、

2007年にはオエノンホールディングス(合同酒精が母体)に完全子会社化され、

2015年には北の誉小樽工場が廃止されています。

和光荘の近くに北の誉小樽工場だったと思われる建物があったのですが、

今は別会社に買収され、アイスクリーム工場になっていました・・。

 

 

和光荘も20年余り宿泊施設として使われていたそうですが、赤字が続き廃業になったそうです。

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諸行無常、盛者必衰・・そんな言葉がなぜか頭に浮かび、

紅葉に包まれた和光荘を後にしました。