お菓子屋さん「もりもと」でおすすめなのがミルフェっていう、このミルフィーユ。
バターが濃厚でうまいのです。難点なのは要冷蔵ってとこなんだけど、それだけしっかりバターを使ってるんだね。
生地を寝かせたりなんだり、作るのに4日もかけてるんだって。
いつもはスイートチョコとホワイトチョコの2種類しかないんだけど、夏だけ出るのがハスカップ味。
夏になるとちょくちょく出てくるようになったハスカップ味のお菓子たち。
ハスカップっていうのは北海道に自生してる植物の実。本州では高山植物。
すっぱいけどビタミンとかアントシアニンがいっぱい。
苫小牧の勇払原野にたくさん生えていたんだけど、それを栽培して安定供給できるようになったのは結構最近のこと。
和名は「クロミノウグイスカグラ」だけど、いまはすっかりハスカップって呼び方が定着したよね。
ハスカップの語源はもちろんアイヌ語で、音としてはハシカプと聞こえる。
語意は has(枝)ka(の上)o(にたくさんなる)p(もの)。
苫小牧あたりではハスカップのことを「ゆのみ」と呼ぶ人もいるんだけど、これもアイヌ語が語源でエヌミタンネ(e(頭)numi(の粒)tanne(長い))のエヌミがなまったもの。
ハスカップのお菓子といったら、やっぱり三星の「よいとまけ」。
めちゃめちゃ甘くて、オブラートに巻いてあって食べにくい。洗練された感はないんだけど一度食べたら忘れられないという点では結構つわもの。
よいとまけの発売は1953年だからハスカップに手を出したお菓子としては元祖かも。と思ったらハスカップ羊羹なるものが1933年から売られていたらしい。
昔からあるといえばHORIの「ドラキュラの葡萄」。あれ葡萄ジュースじゃなくてハスカップ果汁なんだよ。
これだけハスカップの知名度が上がったのもお菓子メーカーが結構力を入れ始めたからで、最近ではもりもとを筆頭に、なんとか酸っぱいハスカップをお菓子に混ぜましょうという努力のたまものかもしれません。
最近ではハスカップ味のミネラルウォーターとか野菜ジュースもでるくらいだから、北海道の特産品ハスカップ。みたいなイメージが浸透しだしたのもこういう下地があったからだと思う。だってよいとまけくらいしか知らなかったもの。
で、このハスカップ、加工されて売られてるのはよく見るんだけど、生ではほとんど売ってない。
何でかっていうと、ハスカップの皮はとても薄いから破れちゃうらしい。収穫した後はすぐに冷凍されて加工用になるのです。
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ここ数年ハスカップのお菓子たちを見ながら度々思うのです。
ハスカップ狩りに行ってみたいなぁ。
生のハスカップって食べてみたいなぁ。
美瑛とか美唄とかでやってるみたいなんだけどね。
リンゴ狩りとかいちご狩りとか、ナントカ狩りっていうのは団体で行かないといけないしょ?(イメージ)
と思っているともう時期が終わるんだね。
ハスカップは酸っぱくってぱくぱく食べるような実じゃないんだけど、
暑さの中、すっぱい果肉がお口に広がるのはさぞ爽やかなんでしょう。
収穫時期は7月なんだけど、それも終わろうとしている。
あこがれのハスカップ。