小樽市にある「旧三井銀行小樽支店」に来ましたよー
1927年に建てられ、2002年まで実際に使われていた歴史ある銀行です。
銀行閉鎖後は内部に入れなかったのですが、2016年ニトリが買い取ったことによって内部の一般公開がされています!
ってのも今まで別の企業がこの建物を所有してたんですが、その時は夜間ライトアップだけで内部に入れなかったんですよね。ニトリさまさまですな。
おそらくみなさんがイメージしてる「小樽の昔の銀行で中に入って見学できるとこ」とは別のとこになりますんで、行ったことない人はぜひ訪れてみてくださいねー
・ ロビーにステンドグラス
まず目に入る荘厳なステンドグラス!!
銀行にステンドグラスって一見アンマッチなのですが、銀行自体がルネサンス様式の造りなんで意外とマッチしています。
これもニトリの財力のなせる業・・じゃなかった、歴史と芸術を守ろうっていう企業姿勢が垣間見えますな。
どこぞの成金趣味の企業よりよっぽどセンスがいいと思います。
あとガレとかドームのランプもありました。
・銀行内部はこんな感じ
2階建てになっております。こちらは2階から階下を眺めた図。
銀行というかちょっとしたホテルみたいなデザインですね。
当時としては珍しい鉄骨鉄筋コンクリート造りで、関東大震災の教訓を取り入れたんだそうです。
時々天井にプロジェクトマッピングが映し出されます。
最近みんなこれ好きだよね。
▼金庫
金庫っていうか牢屋みたいな感じですね・・
金庫の扉はなぜか応接室に繋がっています!
隠し扉?ではなくて、万一金庫に閉じ込められてしまった場合の避難経路なんだそうです。
防犯上よろしくない気がしますが・・・当時は人命優先だったんでしょうかね。
1927年当時の窓口
同じアングルで撮ってみました
窓口の鉄格子は取り外されています。左側の掛け時計は位置もそのままですね。
▼応接室や会議室
んまー立派な部屋ばかりですな、と思っていたら何だこの汚い壁のシミは!
これ、屋根にたまった雨水や雪解け水が浸水しちゃったらしいんですよね。
っていうのもこの銀行は、当時の北海道では珍しい「平らな屋根」なんですよ。
陸屋根(ろくやね)と呼ばれるものですね。
陸屋根にすると屋根に水がたまり雨漏りのリスクがあるんで、木造建築ではあまり見られません。
しかし前述したとおり当時としては最新鋭の鉄筋鉄骨造りなんで、こういう陸屋根にできたわけですね。
ところが当時の防水処理が未熟だったんで雨漏りで壁紙がシミだらけになっちゃったんですねー
このへんもニトリが買い取った際に補修工事をしてるみたいです。
ちなみにもとの壁紙はこんな感じ。
なんと絹で出来てます。豪華・・・
▼地下室へ
みんな大好き地下室もございます。
さて何があるんでしょう。
巨大な金庫が出現しました。
金庫は四方をタイルと鏡に囲まれています。
何?風呂なの?
これは当時の防犯システムで、死角に人がいても鏡に映ってわかるようになってるんだそうです。なるほどー
100年近く前の鏡に自分が映るというのもなんだか奇妙な感じ
金庫の中はこんな感じ。いわゆる貸金庫ですね
映画でしか見たことないや・・・・
▼調度品がおしゃれ
かつて「小樽ウォール街」と呼ばれていたのが実感できる施設でした。
そんなに混んでないんで現時点では穴場かもしれません。歴史に興味ある方はぜひ〜。